「ゲーム開発者の国際連携」
http://www.igda.jp/modules/news/article.php?storyid=275
レポというか感想。
Jason Dellla Rocca氏の話は、IGDAとアカデミックに関する話で、極々一般的な話であった。Rocca氏の説明は丁寧だったので、それなりに価値のある話であったと思う。
やはり興味深かったのはGonzalo Frasca氏の話である。氏は「Ludology」の提唱者として有名であるが、もともとはCNNのジャーナリストだったという経歴を持つらしい。意外な過去である。現在はコペンハーゲン大学に在籍するが、南アメリカ出身。
興味深かったのは、Ludologyとはなにか?というスライドで、かの「Rules of Play」を紹介していたことである。確かにこの本はすばらしい。
Rules of Play: Game Design Fundamentals (The MIT Press)
- 作者: Katie Salen Tekinbas,Eric Zimmerman
- 出版社/メーカー: The MIT Press
- 発売日: 2003/09/25
- メディア: ハードカバー
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また「AGAINST FUN」と題されたスライドでは、
- 「”Fun”をまじめに捉えすぎているのではないか」
- 「”Fun”という言葉でしか語ることが出来ないのはボキャブラリーの不足である」
- Games are as much about fun as they are about real pain and suffering
などなど幾つか示唆深い言葉が書かれていた。
氏の場合は特にSerious Game,なかでもPolitical Gameの分野で色々と活動していることから最後には幾つかのゲームの例が示された。
- deanforamericagame.com
- Newsgaming.com -- September 12th
- Frasca氏の活躍の場であるnewsgaming.comで公開される「September 12th」。テロリストにミサイルを撃ち込むのだが、一般人を誤爆すると、その一般人の友人知人家族がテロリストになって行き、どんどんテロリストが増えてしまう、というゲーム。明確な勝ち負けが無い。
Frasca氏はこのようなシリアスゲームやPolitical Gameは、かつて映画やTV番組が経てきた歴史と同様にコンピューターゲームにおいても可能性のあるものだとしている。「Beyond entertainment: games as communication」という一文が印象的であった。
何故か会場にコーエーの松原氏が参加していた。簡単なスピーチをしていったのだが、松原氏はあちらこちらで見かける。実に精力的な活動だと思う。
その後は同席したid:hiyokoyaさんと色々と語る。何故かWEBデザインの話になったりもする。(ここは最新のGecko系ブラウザで見てください、是非。)「ゲームの月」9月ももうこれで特にイベントは無く、寂しい限り。
*1:もっともDean候補は落選したそうだが。