基礎なくして革新無し―「ゲーム, プレイヤ, ワールド : ゲームたらしめるものの核心を探る」

全員必見の文章が世に出た。

ゲームとは何かという共通認識が成立していなければ、本質を深く見据えた議論などできるわけもないからです。ここを有耶無耶にしたままでは、ゲーム批評も学術研究もあったものではないはずなのですが、日本のゲーム研究はそのようなルーツ探求にずっと目を背け、いわば基礎研究を欠いた状態で現在まで来てしまいました。

私が、生まれた場所を間違えたなぁ、と常々思う理由の一つに、こういうことがある。英語圏に生まれていれば、歴史も実績も環境も、なにもかもが違う。すくなくとも私みたいにくだらない理由で研究を諦めたりは無いわけだ。

今回の文章もその差をまじまじと見せ付けられる気がする。「まあ、まずはこれを読め」と薦められる日本語の文章で最も優れたものが世に出た。id:hallyさんのすばらしい仕事に拍手。